ドメイン移管は、ドメインの登録・更新を管理する会社を変更する手続きです。サーバーのデータ移転とは別なので、DNSの設定とサービスを維持できれば、Webサイトやメールを使いながら進められます。

一般的には、移管できる状態か確認し、移管元でロック解除と認証コードの取得を行い、移管先へ申請して承認します。ただし、.comなどと.jpでは手順が異なります。

サーバー移転とレジストラ変更を分けて計画する

サーバーを変えても、現在のレジストラへドメインを残したままDNSだけ変更できます。登録・更新の窓口を別事業者へ変える場合に移管を行います。制作会社から自社へ管理を引き継ぐ場合でも、同じ事業者内の契約移行で済むことがあり、必ずレジストラを変えるわけではありません。料金をまとめたいという理由だけで急がず、契約名義と更新責任を移す必要があるかを確認します。

移管とDNS切り替えは別日に行うと安全です。移管中に管理画面や変更可能な項目が制限される場合でも、既存の接続を維持しやすくなります。先にサーバーを移すならDNSが安定してから移管し、先に移管するなら完了後の管理権限を確認してからサーバーを変えます。どちらを先にするかより、同時変更を避けることが重要です。

移管できる状態と会社の所有を先に確認する

現在のレジストラ・登録者・有効期限・ドメイン状態を確認します。gTLDでは初回登録や前回移管から一定期間は移管を拒否できるなど、ICANNのTransfer Policyに条件があります。登録者変更後のロックもあり得ます。ドメイン種別ごとに制度が異なるため、移管元と移管先の公式手順で対象ドメインの可否を確認します。

管理画面へログインできても、会社が登録者とは限りません。制作会社や退職者の名義なら、移管申請を行う権限と連絡先を先に整えます。ただし登録者情報の変更が移管ロックへつながる場合があるため、順序は移管元へ確認します。有効期限直前の作業も避け、更新と移管のどちらを先にするかを事業者の条件から決めます。

移管後も、現在のDNSを使い続けられるか

ネームサーバーとDNSレコードを移管前に保存します。WebのA・AAAA・CNAMEだけでなく、メールのMXとTXTも対象です。レジストラ移管でDNSが必ず変わるわけではありません。ただし、移管元の無料DNSが移管後に使えなくなる契約なら、先に別のDNSへ設定を移す必要があります。管理画面の画像だけでなく、名前と値を文字として保存します。

自動更新・支払方法・通知先も記録します。移管後は更新日や請求方法の扱いが変わる場合があります。

移管料金に更新期間が含まれるかもドメイン種別と事業者の条件で確認します。Webサイトが表示されるかだけでは、会社が次回も更新できるかを証明できません。契約と接続の両方を完了条件に含めます。

AuthInfoを管理し移管先から申請する

gTLDの移管では、現在のレジストラで移管ロックを解除し、ドメイン固有のAuthInfoを取得します。ICANNの方針では、管理画面で自ら扱えない場合もレジストラが申請に応じて提供する条件があります。AuthInfoは移管の認証に使う重要情報です。メールや作業票へ無期限に残さず、移管担当だけが利用できる方法で渡します。

申請は新しいレジストラ側から行い、ドメイン名と必要情報を入力します。承認通知の送付先と期限を確認し、会社の担当者が対応します。.jpや属性型ドメインなどはgTLDと同じ工程とは限りません。AuthInfoという語だけを頼りにせず、移管先が示す対象ドメインの手順を正とします。

停滞や拒否は状態と理由から切り分ける

申請後は移管元と移管先の両方で状態を確認します。進まない場合は、移管ロック・AuthInfo不一致・登録直後・前回移管直後・登録者変更後の制限などを調べます。ICANN対象の移管では、拒否理由が示される条件があります。何度も再申請する前に理由を特定し、ロック解除や情報修正の反映を待ちます。

確認メールが届かない場合は、通知先と迷惑メールだけでなく、現在の登録データを確認します。公開Whoisで個人情報が見えなくても、レジストラ内部の連絡先は管理されています。AuthInfoを再発行した場合は古いコードを使いません。問い合わせ時は申請時刻・対象ドメイン・表示された状態を伝え、認証情報そのものは送らないようにします。

完了後は所有・DNS・更新を別々に確認する

移管後は、新しい管理画面の登録者・通知先・支払い設定を確認します。移管用に解除したロックは再び有効にし、AuthInfoは事業者の案内に従って扱います。使い終えたコードの共有コピーは残さない方が良いです。

そのうえで、保存したDNSと現在値を照合します。社外回線からWebを開き、外部とのメール送受信も確認します。

問題があればDNSが変わったのか、単に移管処理が継続中なのかを分けます。サイトが表示されていても、更新通知が前の担当者に届くままでは、次の更新時に困ることがあります。移管後の通知先と支払い設定は、DNSと別に確認したい箇所です。