会社案内と問い合わせが中心のサイトなら、法人専用の高額プランやVPSが必須というわけではありません。一般的な共用レンタルサーバーでも、サイトの動作環境、HTTPS、バックアップと復元、必要なサポートがそろっていれば候補になります。

会社サイトでは、機能が多いことより、公開後も更新できて、困ったときに戻せることが大切です。制作会社へ保守を任せる場合と、自社で更新する場合では、サーバーへ求める支援も変わります。

WordPressが動くことと、更新できること

WordPressを使うなら、対応するPHPとデータベースが必要です。簡単インストールがあれば開設は進めやすくなりますが、それだけで公開後の更新まで任せられるわけではありません。

例えば現在のPHPでは動いていても、古いテーマが新しいPHPに対応しないことがあります。長く使う会社サイトでは、サーバー側の更新に合わせてサイトも修正できることが必要です。使えるPHPを切り替えられる機能や、更新を試せる環境があると対応しやすくなります。

テスト用コピーを作れるサービスでも、本番とデータベースを共有する方式には注意が必要です。本番への反映で現在のデータを置き換える機能もあります。「テスト環境あり」という一項目だけでなく、公開中の情報を守りながら使える仕組みかが違いになります。

HTTPSとサイト側の保守は両方必要

HTTPSは、ブラウザーとサイトの間の通信を暗号化する仕組みです。会社案内だけのサイトにも必要で、問い合わせフォームがあれば入力内容を通信中に保護する役割もあります。無料の証明書でもHTTPSにできます。

ただし、HTTPSだからサイト内部も安全とは限りません。WordPressやプラグインの更新、管理者の認証は別の対策です。WAFは不正な通信を防ぐ補助になりますが、古いソフトウェアを更新しなくてよくなる機能ではありません。

制作会社が保守を行うなら、この更新作業を含むかで契約の使いやすさが変わります。サーバー会社の標準サポートに、独自テーマの修正まで含まれるとは限りません。

バックアップは戻し方まで含めた機能

自動バックアップがあっても、復元方法は同じではありません。管理画面から戻せるサービスもあれば、データを受け取って手作業で復元するものもあります。取得は無料でも、データ提供や復元に追加料金がかかる場合があります。

WordPressなら、ファイルとデータベースの両方が対象であることが基本です。画像だけが残っていても、記事や設定が入ったデータベースがなければ元のサイトには戻せません。保存日数と、サイト単位で復元できるかも選ぶ条件になります。

会社案内の更新を戻す用途と、予約や注文を保存する用途では必要な条件が違います。後者は昨日の状態へ戻すと今日の受付を失う可能性があるため、取得間隔や差分の扱いが重要です。予約サービスを外部で使うなら、そのデータの保護は外部サービス側の条件になります。

契約者と作業者を分けられると引き継ぎやすい

サーバーの契約者と、サイトを更新する人は同じでなくても構いません。自社名義で契約し、制作会社へ作業用の権限だけ渡す方法もあります。請求や更新通知を会社で受け取れると、担当者が替わっても契約を追いやすくなります。

複数人で作業するなら、個別アカウントを作れることが役立ちます。ただしWordPressの投稿権限と、サーバーやDNSの管理権限は別です。記事の更新だけを頼む人へ契約全体の権限を渡す必要はありません。

一人で更新する会社に、多段階の承認機能まで必須というわけではありません。制作会社が契約者になる形もありますが、その場合は保守を終了した後にドメインやデータを引き継げる条件が重要です。

メールも使う場合に加わる条件

Webとメールを一つの契約へまとめると、請求や管理画面をまとめやすくなります。一方で、その契約の停止や移転が両方へ影響する可能性があります。社員のメールをすでにGoogle Workspaceなどで使っているなら、Webだけをレンタルサーバーへ置くこともできます。

付属メールを使う場合は、人数に対する容量と送受信の制限が関係します。Webの保存容量が大きくても、メール一通の上限や一時間の送信数が十分とは限りません。多くの宛先への一斉配信には、専用の配信サービスの方が合う場合があります。

メールを分けても、同じドメインのDNS設定は関係します。Webだけを移すときは、メールの向き先や送信認証を維持する必要があります。Webとメールを分ける構成では、この関係を説明しています。

普段の使い方と困ったときの支援がそろうか

自社で更新するなら管理画面と復元方法、制作会社へ任せるなら保守範囲、複数人で作業するなら権限分離が比較の軸になります。電話窓口の有無だけでなく、どこまで相談できるかが重要です。

容量や性能が十分でも、WordPressの不具合を誰も直せない契約では困ることがあります。反対に、制作会社の保守に復旧まで含まれるなら、サーバー窓口に同じ支援を求めなくても済みます。サーバーと保守を合わせて必要な条件がそろうかを見ると、過不足を避けやすくなります。