CPIの「Business Standard」は、制作会社が修正した内容を社内で確認してから公開するなど、複数人でサイトを更新する会社に向くレンタルサーバーです。標準機能のSmartReleaseで、テスト環境と本番への反映をまとめて扱えます。

WAFも標準で有効になっています。ただし、「法人向けだから何もしなくても安全」ということではありません。CPIの特徴は、公開前の確認やバックアップを、普段の更新に組み込みやすいことです。以下は2026年9月18日に確認したBusiness Standardの料金と仕様で、旧プランのACE01などとは条件が異なります。

12か月契約は月額換算4,840円

Business Standardは契約期間分を前払いする料金体系です。短期契約では初期費用が加わるため、月額換算だけでは初回の支払いを判断しにくいところがあります。オプションを含まない税込金額は次のとおりです。

契約期間初期費用初回の支払総額
12か月0円58,080円
6か月22,000円53,020円
3か月22,000円38,500円

月額換算は12か月契約で4,840円、6か月で5,170円、3か月で5,500円です。6か月契約は期間が半分でも、初回支出は12か月契約の半分にはなりません。更新時には初期費用がかからず、6か月なら31,020円、3か月なら16,500円が期間分の利用料です。

低価格帯の共用サーバーと比べると、料金は高めです。その差を生かしやすいのは、次に説明する公開前の確認環境や反映機能を使う場合になります。

SmartReleaseで確認してから公開できる

SmartReleaseには、テストサイトと本番への反映、バックアップの機能があります。例えば採用ページを改修するときに、制作会社がテスト側へ変更を置き、社内で文面や画像を見てから公開する使い方です。公開中のページを直接変更せずに確認できます。

反映にはファイルを選ぶ方法と全体を置き換える方法があります。ただし、「全てリリース」は単なる追加コピーではありません。除外対象を除いてテスト側の内容へ置き換わり、本番にしかないファイルは削除されます。フォルダを選んだ場合も、その配下に同じ条件が当てはまります。

本番のWordPressへ追加した画像が、古いテスト環境にはない場合を考えると分かりやすいです。画像の保存フォルダごと反映すると、新しい画像を消す可能性があります。そのため、実際の反映前には対象と除外範囲の確認が必要です。

また、テストと本番から同じデータベースへ接続できる構成です。別のデータベースを参照する設定にしないと、テスト中の操作が本番データを書き換える場合があります。テスト用のURLがあるだけで、データまで分離されるわけではありません。

WAFは有効な状態で使い始められる

Business StandardのWAFは、公開サイトとテストサイトのどちらも初期設定が有効です。Webアプリケーションへの攻撃を検知・防御するための機能で、管理画面から検出ログを見られます。一方、攻撃検出時のアラートメール通知はありません。

ログには、記録だけを行う「MONITOR」と、リクエストを拒否する「BLOCK」の違いがあります。問い合わせフォームの送信が失敗したときなどは、この違いが原因を調べる手がかりになります。検出記録があるだけで、すべての通信が止められているわけではありません。

正規の操作を誤って止める場合には、特定の検知ルールを除外する設定もあります。ただし、原因を調べずにWAF全体を無効にしたまま使うことは避けた方が良いです。WAFがあってもWordPressの更新は必要で、両者は代わりになる対策ではありません。WAFの役割では、この違いを説明しています。

Web300GBとメール200GBは別々の容量

主契約ではWebが300GB、メールが200GBです。合計500GBを自由に配分する仕組みではないため、メールの空きをWebへ足すことはできません。

マルチドメインは10個まで追加でき、追加ドメインごとにWeb100GB・メール100GBの領域が用意されます。別事業のサイトを追加する場合にも、主契約の300GBから切り分ける方式とは異なります。

すでにGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を使っている場合は、CPIのメールを使わず、Webだけを置く構成も可能です。ネームサーバーも変更する場合には、新しいDNSへ既存のメール用レコードを引き継ぐ必要があります。Webとメールの契約先を必ずそろえる必要はありません。

バックアップできる量はWeb容量より小さい

SmartReleaseの仕様表では、保存上限はWeb領域とデータベースの合計10GB、保存数は30世代です。本番サイトに300GB使えることと、300GBすべてをこの機能で戻せることは異なります。

ファイルの総容量10GB以上、総数70,001以上、ディレクトリ41階層以上は、処理が失敗する条件です。小さな会社案内サイトと、大量の写真や動画を蓄積するサイトでは、この制限の影響が変わります。

30世代は30日間の保証ではありません。日次に加えて手動取得やリリース時などにもバックアップされるため、操作回数によって残る期間が変わります。データベースのバックアップ対象はMySQLで、PostgreSQLは対象外です。メールを同じ機能で戻すこともできません。

復元すると、保存された時点以降の変更は失われる可能性があります。更新前の控えを残す用途には便利ですが、すべての業務データをこれだけで保護できるとは限りません。大きなサイトや別のデータベースを使う場合は、追加の保存手段が必要になります。

夜間サポートは有料で、受付方法にも条件がある

「24時間365日TEL&メールサポート」は、月額換算990円の有償オプションです。12か月分なら11,880円で、サーバーの利用料とは別にかかります。

ただし、確認時点のサポート案内では電話対応を停止しています。メールは24時間365日対応で、内容により折り返し電話を行うとされています。サービス名から、いつでも電話をかけて相談できると考えると実際の条件とは違ってしまいます。

利用対象は、契約情報に登録された管理担当者です。調査や設定変更などは翌営業日の対応となる場合や、対応できない場合があります。夜間に連絡できることと、その場ですべての修正を代行してもらえることは別です。

公開前の確認を重視する会社に向く

CPIは、制作会社と社内の複数人でサイトを更新し、確認済みの内容を公開したい会社に向きます。テスト環境や反映の仕組みを日常的に使うなら、サーバー料金の違いにも理由が生まれます。

反対に、一人で少数のページを更新し、テスト環境を使わない場合には、料金の低い候補でも足りることがあります。WAFやバックアップが必要というだけで、必ずCPIを選ぶ必要はありません。CPIのサービス詳細と料金比較では、ほかの候補との違いを見られます。