「サイトの表示が遅い」と感じたとき、原因がサーバーにあるのか、サイト側のコードや画像にあるのかを判断できると、効率よく改善できます。

この記事では、Webサイトの表示速度に影響するサーバー側の要因と、レンタルサーバーで対応できる高速化の方法を整理します。

表示速度に影響する要因の全体像

Webサイトの表示速度は、大きく「サーバー側」と「フロントエンド(サイト側)」の2つに分けて考えます。

サーバー側の要因

サーバー側が原因で速度が低下するケースは次のとおりです。

サイト側(フロントエンド)の要因

サイトのコードや素材に起因する速度低下は次のとおりです。

サーバーの高速化だけでは改善しない場合、サイト側の最適化も合わせて行う必要があります。

サーバー原因かどうかの確認方法

サーバー側が原因かを判断するために、まず計測から始めましょう。

TTFB(Time to First Byte)を確認する

TTFBは、ブラウザがサーバーにリクエストを送ってから、最初の1バイトのレスポンスを受け取るまでの時間です。TTFBが長い場合は、サーバー側の処理に時間がかかっています。

Chromeの開発者ツール(F12キー → Networkタブ)でページを読み込むと、各リクエストのTTFBを確認できます。TTFBが200ms〜500msを超えている場合は、サーバーの処理速度が問題になっている可能性があります。

Google PageSpeed Insightsで診断する

Google PageSpeed InsightsにURLを入力すると、表示速度のスコアと改善点が表示されます。「サーバーの応答時間を短縮してください」という指摘がある場合は、サーバー側に原因がある状態です。

サーバースペックと速度の関係

レンタルサーバーのスペックが表示速度に与える影響を確認しましょう。

SSD vs HDD

現在の主要なレンタルサーバーはほぼSSDに移行していますが、古いサービスや格安プランの一部ではHDDが使われることがあります。SSDはHDDに比べてデータの読み書き速度が大幅に速く、WordPressのデータベースアクセスやファイル読み込みの速度に直結します。

CPU・メモリのリソース制限

共有サーバーでは、1つのアカウントが使えるCPUとメモリに上限(リソース制限)が設けられています。アクセスが集中したり、重い処理を行ったりするとこの制限に引っかかり、表示が遅くなったりサーバーエラーが発生したりします。

WordPressでプラグインを多数使っている場合や、ページ数・アクセス数が多いサイトでは、上位プランやより高スペックなサーバーへの移行を検討する価値があります。

PHPのバージョン

WordPressはPHPのバージョンが新しいほど処理速度が向上します。PHP 8.1以降では、PHP 7.4に比べて明らかな速度改善が確認されています。

使用しているPHPバージョンを確認し、最新のサポートバージョン(現在はPHP 8.2〜8.3)にアップデートすることで、WordPressのレスポンスが改善することがあります。PHPバージョンはサーバーの管理画面から変更できる場合がほとんどです。

レンタルサーバーで設定できる高速化の手順

サーバー側で対応できる高速化の設定を優先度順に確認しましょう。

OPcacheの有効化

OPcacheはPHPのコードをキャッシュして、毎回コンパイルする処理を省く機能です。有効にするとWordPressの処理速度が改善します。主要なレンタルサーバーは標準で有効になっていることが多いですが、管理画面で確認してください。

データベースの最適化

WordPressを長期間使っていると、不要なデータ(リビジョン・削除済み投稿・トランジェント等)がデータベースに蓄積して処理が重くなることがあります。「WP-Optimize」などのプラグインを使って定期的にデータベースを最適化すると改善することがあります。

常時SSL(HTTPS)とHTTP/2の確認

HTTP/2は複数のリクエストを同時に処理できるプロトコルで、HTTP/1.1より高速です。多くのレンタルサーバーはHTTPSを有効にするとHTTP/2が自動で有効になります。SSLが設定されているかを確認しましょう。

サーバーの物理的な場所

サーバーが国内(日本国内)にあるかどうかも速度に影響します。主要な日本向けレンタルサーバーは国内にサーバーを置いているため、基本的に問題になることは少ないですが、海外サービスを利用している場合は確認してください。

サーバー以外の高速化(参考)

サーバー側の改善が一通り終わったら、サイト側の最適化も検討します。

まとめ

Webサイトの表示速度に関する問題は、サーバー側(スペック・PHP・データベース)とサイト側(画像・プラグイン・コード)の両方から対処する必要があります。

まずTTFBやPageSpeed Insightsでサーバー側の問題かどうかを診断し、PHPバージョンの更新・OPcache有効化・データベース最適化という順番で確認することをおすすめします。スペック不足が根本原因の場合は、サーバーのプランアップグレードや乗り換えの検討も視野に入れてください。